柔道整復師、相生晋平です。
シーズをご利用いただくお客様の中で、最もお悩みチェックの欄に丸がつく機会が多いかもしれないのが
「肩こり」
です。
今や現代病ともいえる「肩こり」。
日本人特有の症状だったものが、世界にも蔓延しだしているというあまりうれしくないグローバリズムも感じます。
また、肩こりは職業病としての顔も持っている。
デスクワークだけでなく、日常生活の中でもPC・スマートフォンが普及したことも肩こり蔓延の原因とされています。
そこで改めて
「肩こり」とは何か?
を考えてみましょう。
新しい知識を吸収することもセルフケアの一環になりますからね。
〜肩こりはなぜ日本人に多いのか?〜
肩こりが世界にも蔓延しつつある…といったお話をしましたが、国民病のようになっているのは日本特有の話です。
一体、なぜなのか?
その原因として、日本人の骨格が関わるとされています。
欧米人に比べ、日本人は華奢な体型をしており、頭の大きさの割に首が細いことが原因でないかと考えられている。
頭は重さは5〜9キログラム、ボウリングの玉くらいの重量をしているパーツです。
細い首だけでは上手に支えることができず、頭と体幹部の位置関係の悪さをフォローしようとして肩周りの筋肉の力を使い過ぎてしまう。
その結果として、肩こりに悩まされてしまうわけなんです。
〜ストレートネックや神経ストレスも肩こりの原因に〜
肩こりに悩む方が併発しているケースが多いのがストレートネック。
こちらも現代病のようになりつつある症状です。
ストレートネックポジションは、マイナスな生活習慣によって首の骨が本来描くべきカーブをつくれなくなった状態。
頭は前方に押し出されたようなポジションをとります。
この頭の位置のズレがかなりのストレスのもと。
本来の位置からズレることで、肩や首の筋肉で頭の支えをつくろうと身体は頑張ってくれます。
代表的なものとして、
僧帽筋
肩甲挙筋
棘上筋
といった筋肉が使い込まれていく。
しかし、そのせいで必要以上に筋肉がエネルギーを消費することになり、こり状態がどんどんと形成されてしまうわけです。
また、過度に筋肉を使う状態は交感神経が優位な状態をつくってしまう原因にもなります。
頭を支えるために絶えず肩や首の筋肉をが興奮状態を維持することによって、身体は常に戦闘モードでいないといけないという勘違いを始めます。
そして、筋肉のエネルギーを消費し続けてしまう。
現代社会は目からもストレスを受ける機会が多いのも相まって、交感神経が優位になりやすい環境です。
肩こりの方で
夜の眠りが浅い…
なんてプラスアルファが多いのは、こんなところにも理由があります。
戦闘モードな身体は無意識に強張り、負の循環として肩こりの人たちが量産されてしまっているんですね。
骨格、生活習慣、ストレス…
どれも対処がしづらそうなものですが、原因を認識した上でできることを試すのが一番のメンテナンス。
原因になっているかもしれないのが
首の位置が悪いこと
交感神経優位モード
の2点。
これが肩こり脱却のキーワードです。
欧米人より華奢だから首が前に出るのはしょうがな…くはない。
後編では、この2つのキーワードから考えられる家でもできる肩こり対策をご案内します。